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野口 弘喜; 上地 優; 田中 伸幸; 竹上 弘彰; 岩月 仁; 笠原 清司; Myagmarjav, O.; 今井 良行; 久保 真治
International Journal of Hydrogen Energy, 46(43), p.22328 - 22343, 2021/06
被引用回数:12 パーセンタイル:58.36(Chemistry, Physical)熱化学水素製造法ISプロセスは、高温ガス炉,太陽熱,産業廃熱などの様々な熱源を利用して、高効率に大規模水素製造が可能な方法のひとつである。ISプロセスの研究開発課題は、硫酸やヨウ化水素酸などの厳しい腐食環境における工業材料製機器の健全性とそれらの機器による安定した水素製造の実証である。原子力機構では、工業材料製の耐食機器を開発し、それらの機器を組み込んだ水素製造試験設備を製作し、上記研究開発課題の解決に向け、本試験設備の試験運転を進めている。安定した水素製造を行うために、HI-I-HO溶液の安定送液技術の開発、大量漏えいを防止するためのグラスライニング材の品質保証の改善、ブンゼン反応器における硫酸脱水法によるヨウ素析出防止技術の開発を行った。これらの改良により、水素製造量約30L/h、150時間の連続水素製造に成功し、厳しい腐食環境における工業材料製機器の健全性及び安定した水素製造を実証した。
楠 剛; 谷本 政隆; 神永 雅紀; 石原 正博; 荒木 政則
no journal, ,
JMTRは2006年8月に運転継続に係る評価のため、一旦運転を終了した。評価の結果、必要な更新工事を行って運転を継続することが決定され、2011年3月に更新工事を終了した。しかし、2011年3月の更新工事終了直後に、東北地方太平洋沖地震が発生し、JMTRの再稼働は遅れることとなった。一方、2013年12月に規制当局により、この地震を考慮した試験研究炉に対する新規制基準が定められた。JMTRは、新規制基準に対する評価を行い、2015年3月に規制当局に報告書を提出した。安全要求への措置と規制当局による許可を得たのちに、JMTRは、発電用軽水炉の安全研究、原子力工学の基礎研究、工業利用、教育訓練等に用いるために再稼働を行う。ここでは、JMTRの現状と将来の原子力利用のための最新設備の情報を報告する。